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香りのコラム

イシュタルからのお手紙~贅を極めた共演~

久しぶりにあの感覚がよみがえってきた。というお話です。

先日急に男友達から、ジュエリーの販売してたよね?なんていう会社?販売方法は?などという連絡がありました。どうやらジュエリー業界に進出してみないか。という話があるのだが、全くの無知なので、私を思い出し連絡したとか。

正確に言うと、母の仕事をお手伝いしていた。というのが正しいのですが、その連絡をきっかけに、私の中の眠っていた感覚が呼び起こされた感じがしました。

よくよく思い返してみると、この感覚とはまさにバラの香りの世界に通じるのでした。

20代のころから、本物のジュエリーにふんだんに触れ合うことができた。という経験は私の宝物です。

石にも意思があり、人が宝石を選ぶのではなく、宝石が持つ人を選ぶ。 嘘のようですがこれ、本当です。

石が嫌だと言ったら、いくらお金を用意していてもその人の手には渡らない。何度もそのような出来事を目にしました。また逆もしかりで、余裕なんかないはずなのに、その分の臨時ボーナスが入ったり、ローンがすんなり下りるなど、何の邪魔も入らずスッとその人の手に渡る。まさに私がこの口でした(笑) 宝石の持つ魅力。いや魔力ともいえましょうか。その不思議な世界にどっぷりはまった数年間の思い出が、洪水のように押し寄せ、蘇りました。

そしてそのジュエリーの世界から学んだことが、今のバラの香りの世界観のベースにもなっているのだと、改めて気づかされたのでした。

【ジュエリーとは、傲慢で、じゃじゃ馬で、しかしスマートでため息が出るほどの、最高に美しい女。じゃじゃ馬なので、甘やかして下手に出たら付けあがり、全くいうことをきかなくなる。凛として、愛で正しく、ちゃんと調教してあげないと】
とそのデザイナーでもあるY代表は表現されています。

どうよこれ。なんと挑発的な表現でしょう。ゾワゾワしてきちゃいます。

あぁ、これだ~!!と久々に心が躍りました。この感覚がバラの香りにも通じる。まさにバラの香りを実態化した姿は宝石ではないか!と感じました。

ルビー、サファイア、エメラルド、クンツァイトにモルガナイト・・・
パパ・メイアン、イブ・ピアッチェ、シャルル・ドゥ・ゴールにセント・セシリア・・・
ジュエリーにも個々に性質、特徴があるように、バラの品種にも個々に香りの特徴や印象が異なります。

なるほどなるほど、これは楽しい発見です。深みにはまりそう。戻ってこられないかもしれません(笑)
私は、8タイプのバラの香料を液体の宝石と表現していました。まさにこの香りたちは宝石のように美しく、最上級の香りです。という表現です。

人を魅了し続ける宝石たち。時にその魔力に人は翻弄され、たかだが石のために道を踏み外すことをも厭わない。この宝石の世界を制するにはとんでもないパワーを要します。エネルギー負けしない気迫が必要なのです。

力のある、または権力を持ちたい男性こそ宝石を手にしていた時代がありました。それは着飾るためというよりも、石の持つエネルギーを味方に乱世を渡っていたということでしょう。

力の象徴と贅を極めた奇跡の存在である宝石の世界と、美の象徴・花の女王と謳われ今なお繁栄し続けるバラの世界とのマリアージュ。なんと・・・これ最強ではありませんでしょうか?