モダンローズ(現代バラ)の特徴のひとつ剣弁高芯型(バラの花型)。一般にバラというとこの花型を思い浮かべる人が多いかもしれません。バラが花の女王といわれる所以のひとつは、この凛とした何物にも屈しない花型にあるといえるでしょう。しかし、オールドローズやイングリッシュローズなど、さまざまな形状の花型があるのもバラの魅力です。
花型による分類は主観的な部分が強いため、明確な基準があるわけでないのですが、バラの花を楽しむための一助にすると良いかもしれません。
- 剣弁
- 花弁が外側に反り返り、先が尖った形になる。
Lady Hillingdon(レディ・ヒリンドン) - 半剣弁
- 花弁の先が剣弁と丸弁の中間のもの。
Butterscotch(バタースコッチ) - 丸弁
- 花弁の先が外側へ反り返らず、緩やかな丸みを帯びる。
Queen Elizabeth(クィーン・エリザベス) - 波状弁
- 花弁が波をうったようになっている。
Manyo(万葉)
- 高芯咲き
- 中心部が高く花の芯が細く尖ったようになる。
Aphrodite(アフロディーテ) - ロゼット咲き
- 花弁が密集した花形。代表的なオールドローズの咲き方。
Abraham Darby(アブラハム・ダービー) - クォーター咲き
- 花弁の中心が4つに分かれる。
Tradiscant(トラディスカント) - カップ咲き(抱え咲き)
- 花弁が内側に向き、中心が開く花型。
St.Cecilia(セント・セシリア) - 盃状咲き
- カップ咲きの、花弁が少し外に反る花形。花芯は低め。
Charlston(チャールストン) - 平咲き
- 花が開いたときに平らになる花型。
Strawberry Ice(ストロベリー・アイス) - ポンポン咲き
- 小輪花弁がたくさんつき、房咲きとなる。
Snowgoose(スノーグース)
- 一重咲き(シングル)
- 花弁が5枚で形成される一重咲き。
Dainty Bess(デンティ・べス) - 半八重咲き(セミダブル)
- 花弁数が6~19枚程で花芯がのぞく。半八重咲き。
Rhapsody in Blue(ラプソディ・イン・ブルー) - 八重咲き
- 花弁が20枚以上のものをさす場合が多い。
R.Mikai(マイカイ)
「オールド・ローズとつるバラ図鑑674」講談社/2006年
「四季咲き木立ちバラ図鑑728」講談社/2006年
「別冊NHK趣味の園芸 バラ大百科 選ぶ・育てる・咲かせる」日本放送出版協会発行/2006年