バラの香りを学ぶ

バラの香りの効用

バラのアロマコロジー

バラの香りには、洋の東西を問わず心と体の両面を癒す効用があると伝承されてきました。(アロマセラピーほか)五感の中で嗅感覚の研究は、実験や科学的な検証方法が難しく、視覚や聴覚に比較して後れをとってきました。しかし最近の分析機器や各種測定機器の飛躍的な発展により、バラの香りは単に香りが良いだけでなく、ヒトの生理・心理作用に良い影響があることが解ってきました。意識水準の鎮静、覚醒効果をはじめストレスの軽減、免疫力の向上、睡眠時間への影響、自律神経失調の回復、スキンケア効果(皮膚バリア機能回復力のアップ)等などが科学的データにより実証されつつあります。そして、これらはヒトが本来もっているホメオスタシスを正常に作用させることに繋がっています。
ホメオスタシスとは、人間を含めた生物にとって重要な「心と体の健康維持システム」のことで、常に生体は気温、湿度等の外的環境変化や多様な内的ストレスがかかるなどの変動的要因にさらされています。しかし、自己の心理作用や生理機構がフィードバック的な作用をして変動を打ち消し、元の状態に戻しています。この機能は、自律神経系、免疫系、内分泌系と密接に結びついており、バラの香りはこれらの維持、回復に深くかかわっていることが実証されてきています。
西洋医学的な考え方である対処療法としての医薬品の服用、塗布行為などは時として副作用をともなう事があります。芳香植物の香りを嗅ぐ行為は、副作用なしで自らの治癒力をパワーアップさせることに繋がっていると考えられています。香りの感覚が人間の心身に及ぼす有効な効果を解明する科学。これらの研究をアロマコロジー(芳香:aroma+心理学:psychology)と呼びます。

バラの香りの効用を積極的に取り入れることは、心地よい毎日にする方法の一つといえるかもしれません。


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